=活動目的=


 ・日本における国家や政治と教会の関わりを、聖書と神学の視点から

  研究します。

 ・現在の日本の状況を踏まえ、教会がこの時代に担うべき神学的課題

  として整理します。

 ・整理された神学的課題を広く一般に提供します。

賛助会員登録を希望される方はフォームから送信してください。


 


2019年11月9日土曜日

第15回例会のご案内



第15回例会のご案内です。
11月21日(木)午後6時30分からビサイドチャーチ東京にて

今回の発題は、児玉智嗣先生です。

「ハンナ・アーレントの全体主義から考える
   凡庸という悪魔に抗うために~」 

児玉先生のプロフィールです
こだまともつぐ
1982年小田原市生まれ。東京基督教大学、東京基督神学校を卒業。現在、布佐キリスト教会(日本福音キリスト教会連合)の牧師として9年目。

どなたでも参加できます。お誘いあわせてお出かけください。






2019年8月3日土曜日

第14回例会のお知らせ

 
 

講演テーマ

「大嘗祭の問題点を考えるー憲法学と信仰者の観点から」

講師 稲正樹さん(憲法、アジア比較憲法、平和研究)

2019年9月19日(木) 午後6時30分から

会場はビサイドチャーチ東京(高田馬場)です。

席上献金あります。

ぜひご参加ください。

 
 





稲正樹先生のプロフィール


1949年静岡県生まれ。1973年北海道大学法学部卒業。1975年北海道大学大学院法学研究科修士課程修了。1994年、博士(法学)(北海道大学)。岩手大学、亜細亜大学、国際基督教大学などで憲法を担当。20163月に退職。現在は、国際基督教大学平和研究所顧問。「憲法研究者と市民のネットワーク」(略称:憲法ネット103)運営委員、西暦併用を求める会代表、日本基督教団埼玉地区社会委員会委員。日本基督教団所沢みくに教会信徒。

 

論文等:

「平和主義」杉原泰雄・吉田善明・笹川紀勝(編著)『日本国憲法の力』三省堂、2019
「改憲問題の現在」稲正樹・寺田麻佑・松田浩道ほか著『法学入門』北樹出版、2019
「いまなぜ西暦併用アピールなのか」法と民主主義539号、2019
「憲法問題・改憲問題と憲法研究者の役割」法律時報907号、2018
改憲をめぐる言説を読み解く研究者の会(編著)『それって本当?メディアで見聞きする改憲の論理Q&A』かもがわ出版、2016年(共著)
"Abe's Politics: Past, Present and Future," in Michael Heazle and Andrew O'Neil (eds.), The 5th Annual Australia-Japan Dialogue, Policy Convergence and Divergence in Australia and Japan: Assessing Identity Shift within the Bilateral Relationship, Griffith Asia Institute, 2016.

「アジア諸国の二院制」アジア法研究9号、2016
「『戦争法制』の内容分析」国際基督教大学社会科学ジャーナル80号、2015
金美景、B・シュウォルツ(編著)『北東アジアの歴史と記憶』勁草書房、2014年(共訳書)
「安倍政権の進める戦争する国づくりと特定秘密保護法」法と民主主義487号、2014

2019年5月1日水曜日

改元前夜に「キリスト者から見る〈天皇の代替わり〉」    出版記念講演会&祈祷会をおこないました。


 「教会と政治」フォーラムは2019年4月30日、「キリスト者から見る〈天皇の代替わり〉」出版記念講演会&祈祷会をおこないました。雨模様の中、111人のみなさんがご参加くださいました。戦前・戦後を生き抜いてこられた大先輩から大学生まで、さまざまな世代の方がそれぞれの思いを持ち寄って集まってくださいました。
 

第一部は、山口陽一牧師(東京基督教大学学長)が講演。全6章からなる本書のポイントを概説しつつ(目次参照)、「聖書信仰に立ち、戦時中のキリスト教会が犯した偶像礼拝の罪の悔い改めに常に立ち返らなければならない」と話しました。最後に聖書の箇所を読みながら「政教分離が守られ天皇が神格化されないように」、「天皇の救いと信教の自由のために」、「憲法と民主主義のために」、の3つの祈祷課題をまとめました。
 

その後、5つのグループに分かれてそれぞれの思いや問題意識を分かち合いました。
 
「前の改元のときは自粛ムードで悲しむことを強要された。今回は喜ぶことを強要されている。私たちの心は主にあって自由」、「天皇制が日本をまとめていると感じていたが改元で心を探られた」、「特にメデイアの同調圧力が腹立たしく疑問を感じる」、「日本の教会では『歴史への悔い改め』が殆ど語られないのではと危惧」など、いろいろな意見や思いが出され、最後に祈りのときを持ちました。

 

天皇制、改元への問いを通し、私たちの心をさぐってくださり感謝いたします。いま、このときに、この国に召された者として、何を見て、何を祈り、どのように生きるか。深く問われた一日。お集まりくださった皆さま、ありがとうございました。
 ご参加いただいたみなさま、席上献金62,628円をご報告いたします。当夜の集会開催費用として、また今後の当会の活動に感謝して用いさせていただきます。


 

    *************

「キリスト者から見る〈天皇の代替わり〉」
      いのちのことば社 発売日:2019/05/01
 
 201951日、新たな天皇が即位し、元号が変わる。この「天皇の代替わり」を、キリスト者はどのように考えたらよいのだろうか。「政教分離」「信教の自由」……、この日本でキリスト者として生きるために、避けては通ることのできない「天皇制」の問題を改めて問い直す。
 
≪目次≫
キリスト教と天皇制―天皇の代替わりに備えて   山口陽一
聖書・憲法・天皇制   城倉啓
天皇の生前退位      柴田智悦
元号問題とキリスト者の歴史観   朝岡勝
伊勢神宮と政教分離  星出卓也
私たちの信教の自由―天皇代替わりに対して私たちはどのように向き合うか 弓矢健児

  
著者・訳者など:「教会と政治」フォーラム編      ページ数:184
当会の初めての編著となります。
ご購入はキリスト教書店、もしくはいのちのことば社HPから
       ↓


2019年4月27日土曜日

世の支配構造からの脱却ー人をつくられた主が責任もっておさめられる社会・新しい家族像  第12回例会



 4月26日に「教会と政治」フォーラム第12回例会を行いました。
今回の講師は、当会呼びかけ人でもある聖契神学校の吉川直美牧師が、「聖書の家族観と憲法24条」と題してお話しくださいました。テーマのせいか、いつにもましてジェンダーバランスのとれた集いとなりました。


 はじめに、「戦後、家族のきずなが薄くなった。憲法24条があるから近代家族が崩壊している」と問題視している保守系団体「日本会議」などの動きがあります。自民党改憲草案の描く社会を憲法24条からとらえなおしました。
 封建的家族観復古の背後で、新自由主義と自己責任論が横行し、美徳の名の下で差別や暴力が不可視化されていきます。
 その対局にある聖書の「家族観」とはどういうものなのかを明快に説きあかす素晴らしい講演でした。

 
 憲法24条の起草者・ベアテ・シロタ氏は、「すべての人間は法の下に平等である。人種、信条、性、門地、国籍による、政治的、経済的、教育的、社会的関係における差別はいかなるものも認めず、許容しない」とかきました。
 そして、「国際平和を謳う憲法9条と、家庭における平和生存権の確保は、切り離すことができない」、と語りました。
 日常生活の中にある性差別、性暴力、DV、民族差別、いじめ、貧困、抑圧といった暴力構造の芽を取り除くことが、国家の平和につながる。9条と24条はお互いに補完し合っています。


 ところで 聖書は女性や家族についてどう見ているのでしょうか。
 創造において、家族の出発点は両性の関係性でした。サタンのまどわしに応じて、神の前に出ることのできなくなった両者は、夫婦間の相互扶助の関係を損なわれ、妻は夫を慕うが、夫は妻を支配するという呪いを受け、ふうふかんけいの破綻は息子たち(カインとアベル)に連鎖し、旧約聖書は家族観の軋轢や問題を繰り返し描いています。しかし、旧約聖書はそれを上回ってあまりある神のあわれみと救いの計画·神のかたちの回復によって、神の家族を形成させて回復していきます。
 新約の時代になり、イエス・キリストは、新しい家族像をもたらしました。
 力によるこの世の支配構造に傷ついた人を、柔和な平和の主であるイエス・キリストが、神の権威をもって治めてくださる家・血縁だけではない神の家族・教会をとおして、いやし、立て直していくのです。

 また、神は旧約・新約を通して、共同体性、相互扶助を求めておられます。神の民が守るべきこととして、やもめやみなしごへの配慮をまず掲げ、貧富の差が広がらないように安息年・ヨベルの年をさだめました。初代教会は財産も共有する共同体でした。それは、神に仕えていくため、神のかたちを回復するためであって、国家が益するためではありません。 


 さいごに、キリスト者の家族観も、国家の影響を受けていると考えなおすことも大切。教会にとっても自らの構造的な問題への自覚を促される貴重な学びとなりました。

(文責:事務局)

2019年4月10日水曜日

「キリスト者から見る天皇の代替わり」緊急出版と出版記念講演会のお知らせ



緊急出版 『キリスト者から見る〈天皇の代替わり〉』
「教会と政治」フォーラムの講演録が冊子になります。
4月5日発売予定
全184頁 定価1400円+税

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目次
山口陽一「キリスト者と天皇制ー天皇の代替わりに備えて」
城倉啓 「聖書・憲法・天皇制」
柴田智悦「天皇の生前退位」
朝岡勝 「元号問題とキリスト者の歴史観」
星出卓也「伊勢神宮と政教分離」
弓矢健児「私たちの信教の自由ー天皇代替わりに対して私たちはどのように向き合うか」
 
 

なお、出版記念講演会を下記の通り行います。

ぜひお越しください。

 
 

2019年3月27日水曜日

 
 
 
 第12回例会のお知らせ   
「聖書の家族観と憲法第24条」          
                    発題     吉川直美牧師
                       (単立シオンの群教会主任牧師)
 とき:2019年4月26日(金)
       午後6時30分~8時30分
 会場: ビサイドチャーチ東京(高田馬場)
 
ぜひおでかけください。



 
 
 
 


2019年2月2日土曜日

2019年2月11日「信教の自由をまもる日」関連の講演会の案内です。



◇今年の2月11日「信教の自由をまもる日」を中心に全国各地で講演会・集会が企画されています。当会代表・呼びかけ人が講師や企画にかかわっている集会をご案内します。お誘い合ってお出かけください。
*キリスト新聞様のHPを参考にさせていただきました。感謝いたします。

●第44回 思想・新協の自由をまもる日(2.11集会)
(日本基督教団神奈川教区西湘南地区ヤスクニ問題連絡会)
2月10日(日)14:30~17:00
講師 柴田智悦牧師(日本同盟基督教団横浜上野町教会牧師)
 
 

●聖約教団2・11集会「天皇制についての学び」
―キリスト教と天皇制~天皇の代替わりに備えて~
(同集会実行委員会)
2月11日(月)10時~15時
岡山聖約キリスト教会
講師=山口陽一牧師(東京基督教大学学長)。

 
 
 
●信教の自由を考える研修会「日本国憲法をめぐる問題Ⅱ」
(福音伝道教団 信教の自由をまもる委員会)
2月11日(月)10時半~15時
伊勢崎キリスト教会
講師=星出卓也牧師(日本長老教会西武柳沢キリスト教会牧師)
 


●奈宣協特別講演会「キリスト者として天皇代替わりを考える」
(奈良県福音宣教協力会)
2月26日(火)後1時半~4時半
JEC奈良福音教会
講師=朝岡勝牧師(日本同盟基督教団徳丸町キリスト教会牧師)
 
 
 
 
●信教の自由を守る函館・道南キリスト者集会「象徴天皇制下の天皇の代替わり――憲法とキリスト者の視点から考える」(同集会実行委員会)
2月11日(月)後1時半~3時15分、カトリック宮前町教会(函館市宮前町)。
講師=稲正樹氏(憲法ネット103運営委員)。




●信教の自由を守る日記念講演会「『天皇の代替わりと憲法』
――私たちの平和的生存権が脅かされている」
(東京告白教会)
2月5日(火)後7時~9時、世田谷区烏山区民センター3階集会室(東京都世田谷区)。
講師=笹川紀勝(法学博士、国際基督教大学名誉教授


●2・11集会「神を愛し、人を愛す――天皇制と日米安保」
(憲法改悪を許さない私たちの共同アクション担当者会ほか)
2月9日(土)後1時~3時、日本バプテスト連盟浦和キリスト教会(さいたま市浦和区)。
パネリスト=野中宏樹(同連盟公害問題特別委員会委員)ほか。




●2・11信教・思想・報道の自由を守る宮城県民集会「こんな国で生きていくの?」
(靖国神社国家管理反対宮城県連絡会議)
2月11日(月)後1時半~(後1時開場)、仙台国際センター大ホール(仙台市青葉区)。
講師=中野晃一(上智大学教授)。




●2・11東京集会「マスコミ仕掛けの天皇制――代替わりと大衆天皇制のゆくえ」
(同実行委員会)
2月11日(月)後2時~4時、在日韓国YMCA(東京都千代田区)。
講師=天野恵一(思想家・評論家)。800円、学生400円、高校生以下無料。


●「信教の自由」東海福音主義者の会2・11集会「わたしたちの信教の自由――天皇の代替わりに対して私たちはどう向き合うか」
(「信教の自由」東海福音主義者の会)2月11日(月)後1時半~4時
在日大韓基督教会名古屋教会(名古屋市中村区)。
講師=弓矢健児(日本キリスト改革派西神教会牧師)。



●信教の自由セミナー
「150年にわたるヤスクニ・天皇制の呪縛からの解放と私たちの信仰」
(「日本同盟基督教団「教会と国家」委員会)
2月11日(月)10時半
日本同盟基督教団中野教会。
講師=木村庸五弁護士




●信教の自由セミナー@関西
「憲法20条と天皇制、そして憲法9条と学校」
(「日本同盟基督教団「教会と国家」委員会)
2月11日(月)午後2時~4時
日本同盟基督教団茨木聖書屋教会。
講師=奥野泰孝氏(支援学校教員)。聞き手=青木有加氏(弁護士)



●2・11集会「『彼』も人間です――戦中・戦後の教会と社会」(神戸改革派西部中会)
2月11日(月)前10時~12時、日本キリスト改革派神港教会(神戸市灘区)。
講師=吉馴明子(恵泉女学園大学名誉教授)。


●特別講演会「バベルの塔vs.共生の天幕――天皇制と『国民』の境界」
(日本基督教団九州教区熊本地区社会部委員会)
2月11日(月)前10時半~12時半、同教団熊本草葉町教会(熊本市中央区)。
講師=金性済(キム・ソンジェ)(日本キリスト教協議会総幹事)

●2.26事件公開学習会「天皇の戦争責任のゆくえ」
(キリスト者遺族の会・日本キリスト教婦人矯風会)
3月2日(土)午後2時から4時、日本基督教婦人矯風会地下集会室
講師=三浦永光氏(津田塾大学名誉教授)